甘いもの
「…あの、ね」
「ん、?」
ゆずが照れて、うつむく。
かわいすぎて反則だろ、それは。
「あの、キスしたいなって、」
「…おー、」
「…わ、わ、引いたでしょ!」
引いてない。
キスって言うワードがくるとは思ってなかった。
「ゆず、こっち見て。」
無言のまま、ちらりと振り返るゆず。
照れた顔は赤く染って、なんかエロいというか。
「照れてんの?」
「だって」
言い終わる前に、優しいキスをした。
「…ん」
触れるだけのキスに、ゆずの顔がほどけた。
純粋かよ、この子は。
「ゆず、今日誰もいないから」
「ん、…そうだね」
そういうこと、って分かってるのかな。
「お菓子出来るまで、しよ」
ゆずが答える前に、甘いキスをした。
end