初恋をもう一度。【完】
見た目もわからないのに好きというのは、やっぱり変なことなのだろうか。
でも実際に再会した所で、わたしの気持ちはきっと変わらない気がする。
それに、全くの他人ならともかく、6年前の姿なら知っているもの。
会いたい。
早く会いたい。
会いたいという気持ちは日々募っていくけれど、同時に不安も募っていく。
わたしは、あの頃より随分変わった。
女子高に進んだお陰なのか、昔ほど引っ込み思案じゃなくなったし、人並みにお洒落もするようになった。
男の人とお付き合いもした。
あの頃と変わっていないことと言えば、相変わらず趣味でピアノを弾いていることくらい。
鈴木くんは、変わってしまった今のわたしを、受け入れてくれますか?
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