初恋をもう一度。【完】
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いつもと同じ時間に目覚ましが鳴って、わたしは大きな欠伸をしながらベッドを抜け出た。
カーテンの隙間から差し込む日差しは、まだ早朝なのにもう強くて、今日も暑い1日になりそう。
「おはよー」
「おはよう、奈々」
「おはよう」
1階に下りて、先に朝食を始めているお父さんとおばあちゃんと朝の挨拶を交わした。
それから軽くシャワーを浴びて、髪の毛を乾かして、一度2階に戻って制服に着替える。
いつもと同じ朝だ。
テーブルに付くと、お母さんがキッチンからご飯と味噌汁、それからハムエッグを運んできてくれた。
当たり前だけれど、本当にいつもと変わらない朝だ。
でも、今日は特別な朝。