Last note〜特性を持つ者へ2
「これ読んで?」

「……魔性?」絵梨奈は首を傾げた。

「うん。君のその現象は、"魔性"って言うんだ。
一種の特殊能力みたいなもんだよ。」

絵梨奈さんは目を丸くしたかと思うと、眉をひそめて嫌そうな顔をした。

「あたし、そんなモノ持っちゃったの?!
なに?!魔性?!魔法!?やだやだ面倒臭い!」

ジタバタしながら砂山を崩した。

「でも君が"魔性"を持ったのは、必ず意味がある。
それが、"特性"ってもんなんだよ。
まずはきちんと受け入れてあげて欲しい。」

そう言うと、海を眺めてしばらく黙って考えているようだった。




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