Last note〜特性を持つ者へ2
首を痛めた俺はさすりながら、今日自分の"魔性"の特性が暴走しかけた事を話した。
"暴走"とは、つまり"魔性"のフェロモンのようなモノに自分も飲み込まれそうになる事だ。

「え、聖楓高校に行ったの?」

「うん、先月の自殺事故の再捜査でね。」

レナさんは高校の名前を聞くと、何故か物凄く嫌そうな顔をしていた。

「まさかあの女に会ってないでしょうね?」

「ん?絵梨奈さんの事?」

普通に言ったつもりだったが、レナさんには俺がすっとぼけたように見えたらしい。
結構マジのデコピンをしてきて、ネイルが当たって痛すぎる…。

「違う!!JKぢゃなくて教師よ!!
神田って女が居たんぢゃないの?!」

まさかレナさんの口からその名前が出るとは思わなかった。
< 80 / 110 >

この作品をシェア

pagetop