Last note〜特性を持つ者へ2
「出ない…何やってんだ難波さん!」

俺は代わりに烏丸に電話を掛けた。

[なんぢゃい!犬っころ!]

「聖楓高校に向かってくれ!お前の方が家から近いだろ!?木崎絵梨奈を助け出せ!」

緊迫感が伝わったのか、烏丸は「了解」とだけ言って電話が切れた。

「遥斗、私が運転するわ。」

レナさんが俺の手から車の鍵を奪った。

「いや、危ないから連れて行けないよ!」

「無理。もしさっきみたいに"魔性"が暴走したら、事故るわよ?いい子に言うこと聞いてちょうだい。」

それは確かにそうだ…。
俺は大人しく助手席に乗り込み、聖楓高校へと向かった。
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