Last note〜特性を持つ者へ2
「でも……本当は俺、幸せになりたい。
亡くなった咲音と祐子の分まで…。」
俺は泣いている祐介の頭を右手で撫でた。
祐介は不思議そうな顔で俺の瞳を見つめる。
泣き止んで、俺の瞳に見惚れ、
今祐介は、俺の"魔性"の虜だ……。
「祐介くんは…"幸せになれ。"
そしていつかまた、"愛する人と出逢えるよ。"」
今はただ、静かに眠りにつけばいいさ。
目を覚ましたらその時は、
新太達とまた仲良くなれるから……。
そう願って抱きしめてやると、
魔法がかかったかのように、
俺の腕の中で祐介は眠りについた…。