私、イケメン過ぎるドラキュラに一目惚れしました!
1年後の出来事
ケントが消えたのは、本当に一瞬だった。


『ありがとうございました』


最後のその一言だけが切なく耳に残った。


ケントがいなくなって、私の寂しい気持ちが爆発した。


あと2年って聞いてから、ずっと我慢してたから…


どっか~~~ん!!


って。


私は、我を忘れていっぱいいっぱい泣いた。


もうそれこそ涙が枯れ果てるまで。


ふと見ると、トマトジュースがまだ手をつけていないまま残ってた。


これ…


いったい誰が飲むのよ…


トマト苦手なんだからね、私は。


何だか…また、泣けてきた…


私はケントのことが本当に大好きだったみたい。


あれから、どんなイケメンを見ても何も感じなくなったんだよ。


どうしてくれるのよ、私のこれからの恋愛を!


今、1人になった部屋の中には、ケントとの思い出の詰まった写真がたくさん貼ってある。


こうしてケントがいつも側にいるから大丈夫!


私は、そう自分に無理やりいい聞かせてる。
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