僕らが夜空を見上げる理由。
別に友達がいないわけじゃない。
特別頭が悪かったりするわけでもない。
至って平凡な、どこにでもいそうな女子中学生。
それが私、近川愛叶(チカガワミカ)。

私は今日も学校に行かずに、こうして空をぼーっと眺めている。
ああ、いつになったら教室に戻れるかな、なんて考えてまた気分が沈む。

幾つか病院を勧められたけど、そうなるともう、本当に病んでしまった人の仲間入りになりそうで、何故かどうしても嫌だった。

母親ももう諦めかけているが故、不登校に対しては何も言わないで、時々どうでもいいことを話しかけてきたりする程度だ。

誰にも干渉されない、私だけの時間。
そう言えばすこしだけ素敵なような気もするのに、私は孤独を噛みしめながら空をぼーっとみている。
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