望むのは。
律は隣のクラス。ゆりちゃんは同じクラスだ。
「ゆりちゃん!帰ろッ」
「ぁ…ッ…美月…」
「…?どうしたのこんなに急いで」
「ごめん、今日用事あって…急ぐから先帰るね…?」
「(…ぁー、なんか察したかもしれない)」
いつにも増して多めのグロスリップ。
甘い香水の匂い。
カバンの奥に見える、「律くんへ」とかかれた小さな小袋。
ゆりちゃんはお菓子作りが得意だから、きっとクッキーとか、なんかだろう。
なめんなよ、視力 1.2。
きっと、律とゆりちゃんはこれから会うんだろう。
そういえば、朝の律も、綺麗に髪をセットしてたっけ。