魔法の鍵と隻眼の姫
「う…あ、生きてるおれ」
目をパチッと開けたメリルはのそっと起き上がり、あちこち体を触り何ともないのを確かめた。
「良かったぁ!メリルぅ!」
ノニはメリルに抱き着きまた大泣きしてしまった。
ホッとしたミレイアはラミンに振り返る。
「そんな顔すんな。こんなとこでこいつらと遊んでる暇はないんだ。時間がもったいねえ」
「それでもこんなことするなんて…」
「…殺すつもりはなかった。悪かったよ脅して。お前の泣き顔は見たくない」
目に涙をいっぱい溜めてラミンを見るミレイアにラミンはばつが悪くなってもう一人の妖精を差出しそっぽを向いた。
「いやあ、迫真の演技でしたな。私もラミン様を恐ろしく思いましたよ」
苦笑いのキースが汗を拭きながら言った。
凍りつきそうな何とも恐ろしいあの目が自分に向かないことを祈る。
「トットも邪魔しないでって言ったのさ!こんなことするからラミンに酷い目にあわされるのさ!」
白い妖精を受け取ったミレイアの手の中では泣き止んだノニがまたプンプンと怒っている。
メリルもトットと呼ばれる白い妖精もノニの前で正座していた。
「だって悪戯するのは俺たち妖精の性分さ。しないわけにもいかないさ?」
不貞腐れた様に言うメリルにトットもうんうんと頷く。
ゴン!、ゴン!と二人に拳骨をお見舞いしたノニは腕を組み仁王立ち。
「「いってえっ!」」
「ミレイアちゃんたちは世界を救う救世主様なのさ!悪戯しちゃダメなのさ!」
「ノニ、そのくらいにしてあげて?メリルもトットももう何もしないわよね?」
何とか宥めるミレイアの後ろでこれまた腕を組み仁王立ちのラミンが言った。
「俺たちが迷いの森を抜けてジジイの所にたどり着けないと全てが黒い雲に覆われていずれ世界は終わるぞ。お前たちのこの森も無くなってしまうかもしれない。そうなると生きていけないだろ、それでもいいのか?」
凄みを持たすように言うラミンにメリルとトットはぶんぶんと首を横に振る。
「世界がおかしいの、知ってる」
「俺たちの森、無くなったら困る。俺たちも協力する」
「じゃあ、ノニと一緒に案内してくれる?」
ミレイアが優しく言うと二人はうんうんと頷き飛び上った。
「俺、近道知ってる!」
「俺たちが他の仲間の悪戯も止めてやる!」
元気にぶんぶんと周りを飛んで言うとノニも飛び上り付いて行く。
4人は一様にほっとして付いて行くことにした。
ラミンがミレイアの前に手を出すとミレイアは一瞬その手を見つめた後手を乗せた。
「悪かったよ、さっきは」
「…もういいわ」
乗せられた手をきゅっと握り歩き出したラミンがぼそりと言うとミレイアは諦めたようにため息をついた。
「怖いラミンはちょっと嫌いなのさ!」
戻ってきたノニが言いながらラミンの頬を蹴った。
「いてっ!お前!今本気で蹴ったろ!」
蹴られた頬を摩り文句を言うとノニは目の前であっかんベーと舌を出し前に飛んで言った。
ったくと文句を言うとミレイアがくすくすと笑い出す。
「あれだけノニを泣かせたのだから蹴られて当り前よ」
「そうそう、女の子を泣かせちゃいかんなラミン殿?」
後ろの二人からもくすくす笑われちぇっと舌打ちしたラミンは肩を竦めた。
目をパチッと開けたメリルはのそっと起き上がり、あちこち体を触り何ともないのを確かめた。
「良かったぁ!メリルぅ!」
ノニはメリルに抱き着きまた大泣きしてしまった。
ホッとしたミレイアはラミンに振り返る。
「そんな顔すんな。こんなとこでこいつらと遊んでる暇はないんだ。時間がもったいねえ」
「それでもこんなことするなんて…」
「…殺すつもりはなかった。悪かったよ脅して。お前の泣き顔は見たくない」
目に涙をいっぱい溜めてラミンを見るミレイアにラミンはばつが悪くなってもう一人の妖精を差出しそっぽを向いた。
「いやあ、迫真の演技でしたな。私もラミン様を恐ろしく思いましたよ」
苦笑いのキースが汗を拭きながら言った。
凍りつきそうな何とも恐ろしいあの目が自分に向かないことを祈る。
「トットも邪魔しないでって言ったのさ!こんなことするからラミンに酷い目にあわされるのさ!」
白い妖精を受け取ったミレイアの手の中では泣き止んだノニがまたプンプンと怒っている。
メリルもトットと呼ばれる白い妖精もノニの前で正座していた。
「だって悪戯するのは俺たち妖精の性分さ。しないわけにもいかないさ?」
不貞腐れた様に言うメリルにトットもうんうんと頷く。
ゴン!、ゴン!と二人に拳骨をお見舞いしたノニは腕を組み仁王立ち。
「「いってえっ!」」
「ミレイアちゃんたちは世界を救う救世主様なのさ!悪戯しちゃダメなのさ!」
「ノニ、そのくらいにしてあげて?メリルもトットももう何もしないわよね?」
何とか宥めるミレイアの後ろでこれまた腕を組み仁王立ちのラミンが言った。
「俺たちが迷いの森を抜けてジジイの所にたどり着けないと全てが黒い雲に覆われていずれ世界は終わるぞ。お前たちのこの森も無くなってしまうかもしれない。そうなると生きていけないだろ、それでもいいのか?」
凄みを持たすように言うラミンにメリルとトットはぶんぶんと首を横に振る。
「世界がおかしいの、知ってる」
「俺たちの森、無くなったら困る。俺たちも協力する」
「じゃあ、ノニと一緒に案内してくれる?」
ミレイアが優しく言うと二人はうんうんと頷き飛び上った。
「俺、近道知ってる!」
「俺たちが他の仲間の悪戯も止めてやる!」
元気にぶんぶんと周りを飛んで言うとノニも飛び上り付いて行く。
4人は一様にほっとして付いて行くことにした。
ラミンがミレイアの前に手を出すとミレイアは一瞬その手を見つめた後手を乗せた。
「悪かったよ、さっきは」
「…もういいわ」
乗せられた手をきゅっと握り歩き出したラミンがぼそりと言うとミレイアは諦めたようにため息をついた。
「怖いラミンはちょっと嫌いなのさ!」
戻ってきたノニが言いながらラミンの頬を蹴った。
「いてっ!お前!今本気で蹴ったろ!」
蹴られた頬を摩り文句を言うとノニは目の前であっかんベーと舌を出し前に飛んで言った。
ったくと文句を言うとミレイアがくすくすと笑い出す。
「あれだけノニを泣かせたのだから蹴られて当り前よ」
「そうそう、女の子を泣かせちゃいかんなラミン殿?」
後ろの二人からもくすくす笑われちぇっと舌打ちしたラミンは肩を竦めた。