魔法の鍵と隻眼の姫
人里を避けわき道をゆっくりと進むラミンとミレイア。
ラミンはずっと不機嫌だ。
眉根を寄せて前を見据えるラミンを横目で見てミレイアはふふんと笑った。
あれからラミンに俺から絶対離れるな!と何度も言われ、ちょっと駈け出そうものなら必死の形相で追いかけてくる彼が滑稽でミレイア面白がって何度もやった。
ちょっとやり過ぎたかしら…。
そう思って今は大人しくしているが、また自分を怒らせることをしたら離れてお仕置きしてやろうと思うミレイアだった。
「今日は王都を出た外れの村で宿を取る」
ぶすっとしたまま言ったラミンに、ミレイアは嬉々とした表情になる。
広い王都を出るには1日がかり。
初めて城以外で寝泊まりすることにミレイアはウキウキしていた。
もうすぐ日が傾く、暗くなる前に宿に着きたい。
「そう、じゃあ先を急ぎましょ」
「おい!こら!待て!」
気持ちの逸るミレイアはまた駆け出しラミンが慌てる。
「とんだ跳ねっかえりだなまったく」
じじい、変な呪い掛けやがって。
それに変な女押し付けやがって!
旅が終わったら絶対ぶん殴ってやる!
ふつふつとわき上がる怒りを抑えながらミレイアを追いかけた。
ラミンはずっと不機嫌だ。
眉根を寄せて前を見据えるラミンを横目で見てミレイアはふふんと笑った。
あれからラミンに俺から絶対離れるな!と何度も言われ、ちょっと駈け出そうものなら必死の形相で追いかけてくる彼が滑稽でミレイア面白がって何度もやった。
ちょっとやり過ぎたかしら…。
そう思って今は大人しくしているが、また自分を怒らせることをしたら離れてお仕置きしてやろうと思うミレイアだった。
「今日は王都を出た外れの村で宿を取る」
ぶすっとしたまま言ったラミンに、ミレイアは嬉々とした表情になる。
広い王都を出るには1日がかり。
初めて城以外で寝泊まりすることにミレイアはウキウキしていた。
もうすぐ日が傾く、暗くなる前に宿に着きたい。
「そう、じゃあ先を急ぎましょ」
「おい!こら!待て!」
気持ちの逸るミレイアはまた駆け出しラミンが慌てる。
「とんだ跳ねっかえりだなまったく」
じじい、変な呪い掛けやがって。
それに変な女押し付けやがって!
旅が終わったら絶対ぶん殴ってやる!
ふつふつとわき上がる怒りを抑えながらミレイアを追いかけた。