魔法の鍵と隻眼の姫
「早く早く!こっちだよ!」
翌朝、家を出たライオネルとミレイア、そしてラミン。
トレニーと畑仕事をしているときに失くしたと言うペンダントを探しに畑まで来ていた。
「ここの畑仕事をしてる時に失くしたと思うんだ」
いろいろ植えてある畑。
でも、日光が当たらず細い茎が目立つ。
わかったわ、そう言うとミレイアは道の真ん中にしゃがみ込んで何やら地面に円を描いている。
何をしているのか興味津々のライオネルとラミン。
見たことの無い文字を円の中に書き込みぶつぶつと何かを呟くとふわっと一瞬その円が光った。
「ライオネルの髪の毛を一本頂戴」
ライオネルが首を傾げながらも髪の毛をわしゃっと掴み抜けた髪をミレイアの手の上に置いた。
それを円の中に置くと手を組み目を閉じた。
「これはお師匠様に教えてもらった失せ物探しの魔法。ライオネルの気を辿りペンダントの場所を教えてくれるわ」
「まほう?」
「失せ物よ、姿を現し、主の元に帰れ」
ミレイアが唱えるとまた円がぽうっと光りライオネルの髪の毛が燃えた。
「わっ!?」
間近で見ていたライオネルがびっくりしてしりもちを着く。
「おい、大丈夫か坊主」
立ってたラミンがライオネルを立たせていると辺りを見回したミレイアが声を上げる。
「あそこに」
指を指した畑の真ん中にチカチカと光が見える。
顔を見合わせた3人がそこへ行きライオネルが恐る恐る光る土を掘り出すとそこに銀縁にグリーンの石の入ったペンダントが出てきた。
「これだ!これだよ!おかあさんのペンダントだ!」
「良かった、無事に見つかって…」
喜ぶライオネルを見てホッとするミレイア。
「畑を耕してた時に落として一緒に鋤き込んだんだろうな。お前凄いな」
「この魔法は魔方陣と呪文が出来れば誰でも出来るのよ」
腕を組み感心したように言うと、ラミンにふわりと笑顔を向けるミレイア。
ラミンは胸がドキリと跳ね一瞬止まり、誤魔化すように顔を背け聞いた。
「…へえ、他には何が出来るんだ?」
「そうね…淀んだ気を浄化したり、壊れた物を直す魔法ね。どれも些細なものだけど」
「ふーん、何かと便利そうじゃんか?」
胸が落ち着きミレイアに向いたラミン。
目が合うと笑い合い、二人の間に穏やかな空気が纏う。
「家に戻ろう!おばあちゃんに見せなきゃ!」
きゃっきゃと喜び勇んで駆けていくライオネル。
その後を追うように歩き出した二人。
朝の弱いアマンダはまだ寝てるだろう。
たった1日だけど二人切りになったのは久しぶりに感じるミレイアはなんだか居心地悪くて何を話していいか分からない。
ラミンは頭の後ろで手を組み空を仰ぎ、久しぶりに見たミレイアの笑顔に心が和んだ。
しかしこれから行く先は益々危険が付きまとうが手懸かりはその危険の先だ、行くしかない。
「この先はかなり荒れて、戦もあちこちで勃発してるから気を付けろよ。人里にはあまり近づかないようにはするがそうなると今度は魔物がいる。どっちに行っても危険だ」
「……ええ、気を付けるわ。ラミンも…」
「ん?」
「ラミンも気をつけて…」
自分を心配してくれるようにラミンのことも心配してる。
その思いでラミンを見つめた。
驚き目を見開くとミレイアと目が合い組んでた手が離れその手が止まる。
ラミンは見つめ合ったまま返事をした。
「…ああ、気を付ける」
翌朝、家を出たライオネルとミレイア、そしてラミン。
トレニーと畑仕事をしているときに失くしたと言うペンダントを探しに畑まで来ていた。
「ここの畑仕事をしてる時に失くしたと思うんだ」
いろいろ植えてある畑。
でも、日光が当たらず細い茎が目立つ。
わかったわ、そう言うとミレイアは道の真ん中にしゃがみ込んで何やら地面に円を描いている。
何をしているのか興味津々のライオネルとラミン。
見たことの無い文字を円の中に書き込みぶつぶつと何かを呟くとふわっと一瞬その円が光った。
「ライオネルの髪の毛を一本頂戴」
ライオネルが首を傾げながらも髪の毛をわしゃっと掴み抜けた髪をミレイアの手の上に置いた。
それを円の中に置くと手を組み目を閉じた。
「これはお師匠様に教えてもらった失せ物探しの魔法。ライオネルの気を辿りペンダントの場所を教えてくれるわ」
「まほう?」
「失せ物よ、姿を現し、主の元に帰れ」
ミレイアが唱えるとまた円がぽうっと光りライオネルの髪の毛が燃えた。
「わっ!?」
間近で見ていたライオネルがびっくりしてしりもちを着く。
「おい、大丈夫か坊主」
立ってたラミンがライオネルを立たせていると辺りを見回したミレイアが声を上げる。
「あそこに」
指を指した畑の真ん中にチカチカと光が見える。
顔を見合わせた3人がそこへ行きライオネルが恐る恐る光る土を掘り出すとそこに銀縁にグリーンの石の入ったペンダントが出てきた。
「これだ!これだよ!おかあさんのペンダントだ!」
「良かった、無事に見つかって…」
喜ぶライオネルを見てホッとするミレイア。
「畑を耕してた時に落として一緒に鋤き込んだんだろうな。お前凄いな」
「この魔法は魔方陣と呪文が出来れば誰でも出来るのよ」
腕を組み感心したように言うと、ラミンにふわりと笑顔を向けるミレイア。
ラミンは胸がドキリと跳ね一瞬止まり、誤魔化すように顔を背け聞いた。
「…へえ、他には何が出来るんだ?」
「そうね…淀んだ気を浄化したり、壊れた物を直す魔法ね。どれも些細なものだけど」
「ふーん、何かと便利そうじゃんか?」
胸が落ち着きミレイアに向いたラミン。
目が合うと笑い合い、二人の間に穏やかな空気が纏う。
「家に戻ろう!おばあちゃんに見せなきゃ!」
きゃっきゃと喜び勇んで駆けていくライオネル。
その後を追うように歩き出した二人。
朝の弱いアマンダはまだ寝てるだろう。
たった1日だけど二人切りになったのは久しぶりに感じるミレイアはなんだか居心地悪くて何を話していいか分からない。
ラミンは頭の後ろで手を組み空を仰ぎ、久しぶりに見たミレイアの笑顔に心が和んだ。
しかしこれから行く先は益々危険が付きまとうが手懸かりはその危険の先だ、行くしかない。
「この先はかなり荒れて、戦もあちこちで勃発してるから気を付けろよ。人里にはあまり近づかないようにはするがそうなると今度は魔物がいる。どっちに行っても危険だ」
「……ええ、気を付けるわ。ラミンも…」
「ん?」
「ラミンも気をつけて…」
自分を心配してくれるようにラミンのことも心配してる。
その思いでラミンを見つめた。
驚き目を見開くとミレイアと目が合い組んでた手が離れその手が止まる。
ラミンは見つめ合ったまま返事をした。
「…ああ、気を付ける」