魔法の鍵と隻眼の姫
それから3日間は森に行けばたまに小さな魔物に遭遇するくらいで、人里に行けば戦の後で壊れた家々が立ち並ぶ道を歩き、亡くなった人を埋葬する所に遭遇したりして重苦しい空気の中を3人は通り過ぎて行った。
毎日野宿でぶーぶー文句を言うアマンダの代わりに薪を拾ったり洗い物をするミレイアは日に日に言葉少なになっていく。
焚火をしているところから少し離れたところへ行って座り込むミレイアは空を仰ぎ見た。
「お父様お母様、今日も戦で亡くなった人の埋葬を見ました。ここは人々の苦しみや悲しみが多くて空も黒く厚い雲が渦巻いてます。私は辛くても耐えなくてはいけない。この身に変えてもこの悲しい世界を変えて見せます」
手を組み目を瞑ると一心に祈った。国の皆が無事でいるようにと。
「ねえ、あれ何してるの?」
焚火の前で食事を作っているラミンにこっそりと聞くアマンダ。
毎日空を見てはぶつぶつ言ってるミレイアが不思議で気になる。
「ああ、家族の無事を祈ってるんだろ?お前は?一座の皆が気にならないのか?」
「あたし?一座の皆は大丈夫よ。このご時世、娯楽は行きずりの私達の興行しかないから何処へ行っても歓迎されるわ」
心配はいらないと笑うアマンダに、ふーんと相槌を打ってちらりとミレイアを見た。
顔色の悪いミレイアを気にはしてるがアマンダが何かと邪魔をして話しかけられない。
ミレイアもまたラミンを避けているように思う。
アマンダはもう大して痛くもないだろうに足が痛いとミレイアをこき使いラミンにべったり貼り付いている。
王女をこき使ってるだなんて本当なら懲罰ものだろうがミレイアは文句も言わず働いていた。
だからといってアマンダにミレイアは王女だから働かせるなとは言えない。
ラミンはどうしたものかとため息が出る。
毎日野宿でぶーぶー文句を言うアマンダの代わりに薪を拾ったり洗い物をするミレイアは日に日に言葉少なになっていく。
焚火をしているところから少し離れたところへ行って座り込むミレイアは空を仰ぎ見た。
「お父様お母様、今日も戦で亡くなった人の埋葬を見ました。ここは人々の苦しみや悲しみが多くて空も黒く厚い雲が渦巻いてます。私は辛くても耐えなくてはいけない。この身に変えてもこの悲しい世界を変えて見せます」
手を組み目を瞑ると一心に祈った。国の皆が無事でいるようにと。
「ねえ、あれ何してるの?」
焚火の前で食事を作っているラミンにこっそりと聞くアマンダ。
毎日空を見てはぶつぶつ言ってるミレイアが不思議で気になる。
「ああ、家族の無事を祈ってるんだろ?お前は?一座の皆が気にならないのか?」
「あたし?一座の皆は大丈夫よ。このご時世、娯楽は行きずりの私達の興行しかないから何処へ行っても歓迎されるわ」
心配はいらないと笑うアマンダに、ふーんと相槌を打ってちらりとミレイアを見た。
顔色の悪いミレイアを気にはしてるがアマンダが何かと邪魔をして話しかけられない。
ミレイアもまたラミンを避けているように思う。
アマンダはもう大して痛くもないだろうに足が痛いとミレイアをこき使いラミンにべったり貼り付いている。
王女をこき使ってるだなんて本当なら懲罰ものだろうがミレイアは文句も言わず働いていた。
だからといってアマンダにミレイアは王女だから働かせるなとは言えない。
ラミンはどうしたものかとため息が出る。