魔法の鍵と隻眼の姫
ランプの火が燃え尽きた頃、伏せていた瞼に明かりを感じ目を開けたラミンは、泣き疲れうとうととするミレイアの肩を揺すり起こした。
「おい、あれ…」
ボーッとする頭のままラミンが指し示す方に向くと砂漠の向こう側の、遠く雲が及ばない空に朝陽が昇るのが見えた。
久々に見るオレンジ色の光が丘の上の二人にまっすぐと伸びてくる。
太陽はやはり偉大だ。
沈み切っていたミレイアの心に希望の光りを灯してくれる。
負の感情が全て浄化されていく気がした。
その光景をじっとみていたが間もなく太陽は雲の中へと消えていった。
太陽の消えた空を見つめ続けているとそっと眼帯を当てられ後ろできゅっと縛られた。
振り返ると穏やかな表情のラミンにホッとした気持ちになる。
「眼帯を取った顔を見てみたい気もするがそれは全て終わったらだな」
「え…?」
ラミンは驚くミレイアの頭をさらっと撫でるとサッと抱き上げた。
「戻ろう、ノニが待ってる」
落ちないように首に手を回したミレイアがコクンと頷く。
「ラミン」
「ん?」
「ありがとう…」
ふわりと笑うミレイアに目を細め微笑み返した。
心から笑える日はもうすぐだ。
野宿場所に戻ってきたラミンはまだ早いからとミレイアを寝かせ焚火に火をくべた。
安心したように眠るミレイアを見て頬が緩む。
手に重みが乗り気が付くとノニが手の上に乗っていた。
「番をさせて悪かったな。お前には何かと助けてもらって感謝してるよ」
指先で頭をぐりぐり撫でると嬉しそうに頬を染め体をくねらせた。
飛び立つノニを目で追うとミレイアの髪の中に潜り込み休んだようだ。
ラミンはミレイアの頭を撫でため息をついた。
アマンダが目を覚ますと抱き着いていたはずのラミンがいない。
顔を上げると焚火の前に座って木をくべていた。
「ラミン?」
「ああ、起きたか。そろそろ行くか」
起き上がるアマンダを見てそう言うと反対側で寝ているミレイアを揺り動かす。
「小娘、そろそろ起きろ」
ん…と声を漏らすと起き上がりぼーっとラミンを見るミレイア。
それを何とも優しげに見つめるラミン。
ほんわかした空気が二人を包みこむのをアマンダが信じられない気持ちで見ていた。
たった一晩で何があったというのか?
自分のあずかり知らぬところで二人の雰囲気が変わってることに焦り嫉妬心が顔を出す。
「おい、あれ…」
ボーッとする頭のままラミンが指し示す方に向くと砂漠の向こう側の、遠く雲が及ばない空に朝陽が昇るのが見えた。
久々に見るオレンジ色の光が丘の上の二人にまっすぐと伸びてくる。
太陽はやはり偉大だ。
沈み切っていたミレイアの心に希望の光りを灯してくれる。
負の感情が全て浄化されていく気がした。
その光景をじっとみていたが間もなく太陽は雲の中へと消えていった。
太陽の消えた空を見つめ続けているとそっと眼帯を当てられ後ろできゅっと縛られた。
振り返ると穏やかな表情のラミンにホッとした気持ちになる。
「眼帯を取った顔を見てみたい気もするがそれは全て終わったらだな」
「え…?」
ラミンは驚くミレイアの頭をさらっと撫でるとサッと抱き上げた。
「戻ろう、ノニが待ってる」
落ちないように首に手を回したミレイアがコクンと頷く。
「ラミン」
「ん?」
「ありがとう…」
ふわりと笑うミレイアに目を細め微笑み返した。
心から笑える日はもうすぐだ。
野宿場所に戻ってきたラミンはまだ早いからとミレイアを寝かせ焚火に火をくべた。
安心したように眠るミレイアを見て頬が緩む。
手に重みが乗り気が付くとノニが手の上に乗っていた。
「番をさせて悪かったな。お前には何かと助けてもらって感謝してるよ」
指先で頭をぐりぐり撫でると嬉しそうに頬を染め体をくねらせた。
飛び立つノニを目で追うとミレイアの髪の中に潜り込み休んだようだ。
ラミンはミレイアの頭を撫でため息をついた。
アマンダが目を覚ますと抱き着いていたはずのラミンがいない。
顔を上げると焚火の前に座って木をくべていた。
「ラミン?」
「ああ、起きたか。そろそろ行くか」
起き上がるアマンダを見てそう言うと反対側で寝ているミレイアを揺り動かす。
「小娘、そろそろ起きろ」
ん…と声を漏らすと起き上がりぼーっとラミンを見るミレイア。
それを何とも優しげに見つめるラミン。
ほんわかした空気が二人を包みこむのをアマンダが信じられない気持ちで見ていた。
たった一晩で何があったというのか?
自分のあずかり知らぬところで二人の雰囲気が変わってることに焦り嫉妬心が顔を出す。