好きだと言ってくれるのに…ヤキモチ妬いちゃう
部室へ引き上げると俊は琴菜に連絡をいれる
‘淳基と飯食いにいくから先に帰ってろ、帰ったら連絡な’
‘はーい’
「何食う?ラーメン?」
「いいよ」
二人は今日の試合の事を話す
「スコアブック付けてくれるのはありがたいな」
「まあな、これ、スコアブック借りてきた」
二人は見て話していた
俊の携帯が鳴る
‘帰ったよー’
「よし、琴菜は無事に帰った」
携帯をしまった
「優しいな、相変わらず」
「夜道は危ないからな、俺がマネージャーに誘ったし」
淳基は今日の一年生の話とそれを琴菜が聞いていたことを話した
「まあ、栞マネは熱心だし、本当にサッカーが好きっていうのはわからなくはないけど」
「それは俺もわかるよ」
「琴菜には出来ない分野だからそれぞれ合った仕事でバランスがいいと思うけどな、ケガの手当ても上手いし不器用な琴菜にはできないし」
「確かにだけど部員が二人を比べ始めてるってことが重要なわけで、俊と栞マネがお似合いなんて琴菜マネは聞いてさ、気分がいいものじゃないだろ?」
「俺は何も変わってないと思ってるけどなー、確かに栞マネと話す機会は増えてるのは認めるけど」
「お前が俺を呼ぶのは何故?」
「俺だけわかってても無理だろ、ゲームを組み立てるのは淳基だと思うから」
「それで俺は呼ばれてるのか、てっきり栞マネと二人になるべくならないように琴菜マネに気をつかって呼んでるのかと思ってたわ」
「実際話すのはサッカーのことだけだぞ」
「周りは内容はわかんないよ」
「琴菜は何も言わねえからわかんねえ、でも毎日キスはしてるし、エッチだって母さんいないときは、えーと……」
指を数える
「わかった、そこまでは答えなくていい、今日聞いたからまだお前には言わないと思うけど、気を付けてろってことが言いたかったんだよ、栞マネの気持ちは知らねえよ」
「やっぱ、淳基がキャプテンをしたほうがよかったんじゃねえの?俺、周りが見えないし」
「嫌、俊だからみんなついていくんだよ、俺はお前の暴走を止めるだけだよ笑笑」
二週間がすぎた
栞マネは笛を鳴らす
「休憩でーす」
琴菜は俊にいつものようにタオルとドリンクを持っていく
「はい、俊」
「サンキュー」
ドリンクを飲むと琴菜に渡した
俊から預かって琴菜はテントに戻り部員と楽しそうに話していた
みんなが笑っているところを俊は優しく見ていた
「キャプテンちょっといい?」
栞は話しかけた
話していると、部員が笑ってる声に反応して俊はまたテントに目をやる
「あの」
「ああ、悪い、何?」
二人は話始める
俊とすれ違いに琴菜は俊の方を見ていた