駆け落ちする電車の中で
出会いは2年前。
親友の真凛(まりん)から彼氏を紹介すると言われて、紹介されたのが大毅だった。
私は彼を一目見たときに恋に落ちた。
彼は私の好みそのものだった。
はじめは親友の彼氏だからって諦めていた。
でも3人で会う機会も多くなっていき、会う度に彼への気持ちが膨らんでいった。
そして彼と出会って1年経ったある日。
待ち合わせ場所に来ない真凛から一本の電話があった。
『ごめん!今日飲み会断れなくてさ。今日のご飯ナシで!大毅にも言っておいて!』
電話を切り、私たちは顔を見合わせた。
『真凛、飲み会で今日来れないみたい』
『マジかよ』
『…帰ろっか』
『送るよ』