白雨の騎士

日の光が顔に当たり、眩しくてシドはゆっくりと目を開けた。

医務室の天井をぼーっと眺めた。


ここは、何処だ…


頭を押さえながら記憶を辿った。


そうだ…舞踏会の最中にキト達が押し入って来て…

シドはハッとして起きあがろうとしたが酷く身体が重く思うように動かなかった。


ガラッ

扉が開く音がすると、アンナが顔を覗き込んで来た。

「シド!目が覚めたのね」


アンナに支えられてゆっくりと身体を起こした。


「隊長…一体何が」

「待って。今お医者さんを呼んでくるから。話はそれから。」

アンナは急いで医者を呼びに医務室を出て行った。
< 127 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop