白雨の騎士
夜遅く、ルカはある部屋の扉をそっと開けた。
天井付きのベッドが置かれていて、そこには1人の美しい少女が眠っていた。
女性の美しいブロンドの髪はお腹の辺りまで伸びており月の明かりに照らされて輝いていた。
白い肌に長いまつ毛。それに、雪のように白い肌をしているが、頬は青白く身体は痩せ細っていた。
ガチャ…
後からアテクシも入って来た。
「アテクシ様、シドには話さなかったんですね。」
アテクシはベッドの横の椅子に腰掛けると眠る少女の顔を悲しそうな表情で見つめた。
「まだ確証は何も無いからな…」
「…僕は明日から、旅に出ます。」
ルカは手をギュッと握りしめて静かに言った。