白雨の騎士
―王宮―
「…アリス様、アリス様!!!!」
王宮の中で男性の声が響いていた。
彼の名前はオーギスト。皇女アリスの側近で教育係。朝からアリスをあちこちと探していた。
「オーギスト様!アリス様を見つけました。西の塔の図書室です。」
メイドが息を切らせて知らせに来た。
オーギストはハァとため息をついた。
王宮の西の塔にある図書室はこの国一番の書籍数を誇る。
国中や国外の書物が天井までびっしりと並んでいる。
そんな図書室で、アリスは本を読んでいた。
オーギストはツカツカと彼女に近寄ると、読んでいた本を取り上げた。
「アリス様!!!今日は隣国の王子と面会の予定です!何が何でも今日だけは出席してもらいますよ。」
今年で16歳になるアリスは、この国の次期女王。
腰まで伸びたプラチナブロンドの美しい髪に、雪のように白い肌にうっすらピンク色の頬。
そして大きな瞳をゆっくりとオーギストへ向けた。
「…何度言ったら分かるの?オーギスト。私はまだ結婚をする気はありません。」
深いブルーのシンプルなドレスを翻し、アリスは図書室を後にした。
オーギストは慌ててその後を追った。
「アリス様、貴方様はこの国の時期女王となられるのです。遅すぎるくらいです!!!」
アリスは耳を塞いで走りだした。
「あっ、アリス様?!」
逃げ出したアリスに、オーギストはその場に座り込んだ。
「…アリス様、アリス様!!!!」
王宮の中で男性の声が響いていた。
彼の名前はオーギスト。皇女アリスの側近で教育係。朝からアリスをあちこちと探していた。
「オーギスト様!アリス様を見つけました。西の塔の図書室です。」
メイドが息を切らせて知らせに来た。
オーギストはハァとため息をついた。
王宮の西の塔にある図書室はこの国一番の書籍数を誇る。
国中や国外の書物が天井までびっしりと並んでいる。
そんな図書室で、アリスは本を読んでいた。
オーギストはツカツカと彼女に近寄ると、読んでいた本を取り上げた。
「アリス様!!!今日は隣国の王子と面会の予定です!何が何でも今日だけは出席してもらいますよ。」
今年で16歳になるアリスは、この国の次期女王。
腰まで伸びたプラチナブロンドの美しい髪に、雪のように白い肌にうっすらピンク色の頬。
そして大きな瞳をゆっくりとオーギストへ向けた。
「…何度言ったら分かるの?オーギスト。私はまだ結婚をする気はありません。」
深いブルーのシンプルなドレスを翻し、アリスは図書室を後にした。
オーギストは慌ててその後を追った。
「アリス様、貴方様はこの国の時期女王となられるのです。遅すぎるくらいです!!!」
アリスは耳を塞いで走りだした。
「あっ、アリス様?!」
逃げ出したアリスに、オーギストはその場に座り込んだ。