白雨の騎士
「…さっきの兵士すごい整った容姿だったね。」


ソファに腰掛けマリアが言った。


「…私の結婚相手にと、父上が新しく雇ったんだ。」


「…え?!兵士と?!」


マリアは驚いたように言った。


「あははっ、国王も必死だなー!でもいいじゃない、あんなにかっこいい人なら。」

アリスは首を横に振った。


「…あ、でも。さっきの近衛が現れると白雨が降るの。」


「白雨って、明るい空から降る雨のこと?」


アリスはコクンと頷いた。


「白雨の後には必ず虹が架かるから。。」


「なるほどね。」


アリスの言葉にマリアはふっと微笑んだ。



「それより、どうしていきなり帰って来たの?」


「ああ、それはね。ちょっと許しを貰いたくて。」


「…許し?」

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