親友以上彼女未満
「で?相手の男は、何て言ってきてるんだよ。」

「いや、相手の男は……」

何も知らない振りしてるし。

って言うか、その相手の男って、君じゃん?


「付き合おうとか、好きだったからしたとか、そう言うの一切ないのか?」

「う、うん……」

「なんて男だ!」

ムキになる哲平に、私はなんて言ってあげたらいいの?

それは、あなたですって!?

言えるわけないじゃん!!


「もし、遊ばれたんだったら、俺が抗議してやる!どんな男だ!」

どんな男!?

私はわざとらしく、哲平の顔を見た。

「えっと……何でも気軽に話せて……普段は男らしさなんて感じないんだけど、やる時はやる感じ?」

私と哲平は、キョトンとしながら、見つめ合った。


そんな私達を、呆れた顔で見ていたのは、真理恵ちゃんだ。

「なんか、里麻さんの言ってる男の人って、北里さんみたいな人ですね。」

「えっ?」

焦る私を他所に、哲平は席を立った。
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