親友以上彼女未満
その分、スタッフさんの大変さとか、早々組よりも分かってるつもりなんだけどね。


私の予想通り、高土君は受電も普通にとれるようになった。

分からない事があったら、いいタイミングで保留にして手を挙げるから、お客様からのクレームも少ない。

新人にしては、かなり優秀だ。


「よし。新人の歓迎会しようぜ。」

哲平の提案に、私はドキッとした。

実はあの日の夜も、退職する人の送迎会だったんだよね。

「場所は、いつもの店でいいだろ?」

しかも、同じ店?

あの夜の二の舞に、成りかねない!


「たまには、別なお店にしてみない?」

思い切って、哲平に提案してみた。

「いいけど、どこ?予約取れんの?」

その一言で、私の考えは撃沈。

その日で、20人弱の予約を取れる店なんて、限られている。

一軒一軒、今から探し回るんだったら、いつもの店にした方がいい。


「うん。哲平に任せる。」
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