親友以上彼女未満
私が有生君と付き合うようになって、哲平との距離も少し遠のいた。

私は意識してないんだけど、哲平が意識してるみたい。


でもって、そんな時に限って、哲平と二人きりで残業になったりする。

「最近、元気?」

先手を切ったのは、私の方だった。

「元気元気。里麻は?」

「んー。私は、ボチボチかな。」

その後はしばらく沈黙が続いて、お互いのパソコンのキーボードを打つ音だけが、虚しく響く。


「ところで、里麻。彼氏できて、1か月過ぎた?」

「うん、そろそろ。」

有生君付き合って、もうすぐ1か月。

もうキスは済ませてるから、そろそろ次のステージへ、行こうと思ってるところ。

って、言うか何で哲平が、付き合ってそろそろ1か月だって事を、知ってるのさ。


「大体なんで、私に彼氏いる事、哲平知ってるの?」

「ん?真理恵ちゃんに聞いた。」

ちっ!

真理恵ちゃんってば、そう言うところ、おしゃべりなんだから。
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