親友以上彼女未満
それから1週間ぐらい経って、ようやく私の気持ちも、落ち着いてきた。

有生君とは完全に、上司と部下だし。

哲平とも……騒ぐことはなくなった。


不器用な私。

恋愛も友情も無くすなんて。


「あー!今日は、飲みたい感じだ!」

一人で、大きな背伸びをした。

大抵こんな時は、哲平が『じゃあ、飲みに行こうぜ。』って言ってくれるんだけどな。


「ねえ、真理恵ちゃん。今日さ、飲みに行かない?」

「いいですねー!」

なのに真理恵ちゃんは、私の前で手を合わせた。

「って、言いたいところなんですけど、今日は彼氏とデートなんです!」

「そうなの!?」

私は、がっくり。

「また今度、誘って下さい。私も里麻さんと、飲みに行きたいんで。」

そして真理恵ちゃんは、ウィンクしながら帰って行った。


まったく。

期待持たせておいて、落とすなんて。

ジェットコースターみたいじゃないか!
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