親友以上彼女未満
私は指をパチンと鳴らして、パソコンの電源を切った。

「お疲れ様。」

そんな私を見て、哲平もパソコンの電源を落とす。

「あれ?哲平も帰るの?」

「うん。」

同時に立ち上がる私達。


こんな何気ないやり取りに、胸が騒ぐなんて、大人げない。

「真っすぐ帰るの?」

「ああ?」

なぜか哲平は、不機嫌そうだ。

「飲みに付き合って欲しいんだろ?調度いい。俺も里麻に、話があるんだよ。」

目をパチクリさせる私。

何、これ。

私今から、哲平と飲むの?

あまりの展開に、思考が追い付かないんですけど。


「何やってるんだよ、早く来いよ。里麻。」

「あっ、はいはい。」

私はドキドキしながら、哲平の後をついていく。

「いつもの店でいいだろ?」

「うん。」

ロッカールームに行っても、ドキドキは止まらない。

何?何なの?

久々に、胸ときめいているの?

哲平相手に!?

久々の二人きりに、私の心臓はうるさく鳴った。
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