親友以上彼女未満
それは分かってる。

分かってるから、余計に惨めだ。


「大体、あれは……里麻が、結婚するって言いだすから。」

「ウソ!私、そんな事言った?」

「言った!俺、覚えてるし!」

そして思い出す、あの時の事。


酔いに任せて、私が吐いたセリフ。

『私、結婚しようかなぁ。』

『おう、しろしろ。相手はいるのか?』

『相手は、今から探す~。』

そして私は、缶チューハイを飲み干した私の手を、引き寄せた。

『じゃあ、俺は?』

『えっ?哲平!?』

真剣な表情をする哲平に、私は気が付かなかった。


『だって、相性とかあるじゃん。』

『これだけ一緒にいるんだから、価値観は合うだろ。』

『じゃあ、後は体の相性だけ?』

そう言った私の手に、キスした哲平。




『なあ、試しに俺に抱かれてみろよ。』


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