親友以上彼女未満
「おはようございます。」

ふいに可愛い声が、響き渡る。

「真理恵ちゃん、おはよう。」

この子は、志戸真理恵ちゃんって言って、最近入ったスタッフの子。

睫毛バリバリで、見た目も可愛く、可愛らしい服装も似合ってしまう女の子。


「おはようございます、北里さん。」

「おはよう、真理恵ちゃん。」

私は真理恵ちゃんが去った後、哲平に耳打ちした。

「なに、もう名前呼び?」

「ばーか。コミュニケーションだよ。」

そう言って哲平は、パソコンの前に座った。


バカ?

私、ちょっとからかっただけなんだけど、そんなバカな事言った?


「里麻。早くパソコン、立ち上げろよ。」

「ああ、そうだ。」

哲平の隣の席で、私はパソコンを立ち上げる。

一人の持ち島は、10席。

真理恵ちゃんは、大抵私の持ち島の席に座る。


「では、朝礼始めます。」

社員さんからの、号令が聞こえてきた。
< 5 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop