偽物の恋をきみにあげる【完】
『ここからは、質問は一切受け付けません。黙って聞くように』

「……うん、わかった」

私が答えると、大雅の返信は途切れた。

恐らく、ある程度まとめて打っているのだろう。


しばらくして、再びメールが届いた。

『瑠奈に再会したあの日は、仕事の最終日で、送別会してもらった帰りだったな。あ、俺実はニートなの。忙しぶった理由は内緒(*ノω・*)

それにしても再会、まじびっくりしたよね!
すっげー嬉しかった(≧∇≦)

瑠奈に恋人ゴッコしようって言ったのは俺。どうしても、瑠奈と一緒にいたかったから。

でも半年がギリかなって。だから本気にならないってルールにした。

バル出たあと、泥酔した瑠奈が抱きついたりキスしたりしてくるから、僕もムラムラしちゃいまして、ついホテルに笑
さすがにそういうのは、もっとデートを重ねてからって思ってたんだけどなあ。お陰でのちのち、セフレ呼ばわりされるハメに( ; ω ; )

ま、始まりはこんな感じっす笑

とりあえず、瑠奈が本気にならないように、俺は好きだのなんだのは言わないようにしてた。
でもほんとは伝えたかったし、瑠奈も言ってほしいのはわかってた。まあ、えろ連載に書いてあったからねwww

そこで虎太朗くんの登場。その台詞は彼に譲ることにしたのだ。俺天才!(゚∀゚) 』


……何が天才だ。

話がややこしくなっただけだ。

それよりも「半年がギリ」とはどういう意味なのだろう。

訊きたかったが、一旦続きを待った。
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