偽物の恋をきみにあげる【完】
サユユとのメールを終えた私は、ウミちゃんに連絡をした。

毎日のようにしていたウミちゃんとのDMを、途中のままもう1週間近く放置していたのだ。

「ウミちゃん、ごめんね。いろいろあって、ちょっと連絡できなかった。もう平気!」

すぐにウミちゃんから返事が返ってくる。

『よかったー(>_<) すごい心配してた!』

「うん、ほんとごめん」

『サイトにもいないから、何も言わないでやめちゃうのかと思って、ちょー寂しかったー(T_T) 』

「そん時はウミちゃんには絶対言うって」

サユユが寄り添ってくれる親友なら、ウミちゃんは見守ってくれる親友なのだ。

大丈夫、私は1人なんかじゃない。

ウミちゃんと少し話したあと、私はようやくベッドから出て、キッチンに向かった。

少しでもいいから食事を取ろうと思ったのだ。

冷凍庫に小分けにした食パンが、冷蔵庫に卵があったので、フレンチトーストを作って食べた。


……もちろん、今でも辛いし、とても怖い。

不安で仕方ない。

でも、しっかりしなくちゃ。

私達の赤ちゃんのために。

そして、今もきっと闘っている、大雅のために。


明日は頑張って、仕事に行こう。

それから、子供のこと、両親に話そう。
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