あのね、好きなんだよ。
「俺、たしかにねーちゃんが大好きなんだ。大切なんだよ。」
何回もそう言ってくれる、その気持ちが、同じじゃなくても、その言葉だけで、どれだけ幸せなことなのか。
これも、一つの愛だと思うから。
わたしは、あんたのお守りでいいんだ。
「わたしは、あんたのねーちゃんだよ。」
付き合ってからは、照れ臭そうに名前で呼んでくれた。
恥ずかしそうに、抱きしめてくれた。
広い肩幅に、強い力に、大人になったことを実感して、わたしが恥ずかしくなった。