あのね、好きなんだよ。
だから、君が大学生になって、一人暮らしをして、告白をして来たあの日。
ダメだとわかっていても、うん。と頷いてしまったんだ。
「わたしへの気持ちは、恋心じゃないよ。」
男というのは、年上の女性に憧れるもので。
ましてや血の繋がっていない年上の女性が近くにいたら、惹かれるのもおかしいことではない。
でも、君のそれは、恋心ではなかった。
それでも、大人になったと精一杯背伸びをして、わたしに告白して来た君を見て、
間違いだとわかっていても、そこに本物はないとしても、頷いてしまったんだ。