無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
婚約者の条件
「アレクシス殿下、今日こそはこの写真全てに目を通してもらいますよ?」
にこにこと大量の写真を持ってきた宰相にアレクシスは眉を潜める。
「断る」
「しかし、こちらの写真は昨日より厳選して数を減らしておりますぞ?」
「時間の無駄だ」
「ですが、そろそろ婚約者を見つけていただかなくては……」
宰相の困りきった声にアレクシスは溜め息をつく。
そろそろアレクシスも適齢期、わが娘を婚約者にと貴族達が目の色を変えて謁見を求めてきているのも事実。
しかし、今まで女性に興味がなかったアレクシスには苦痛で仕方ない。
強い香水の香り、厚く塗った化粧、見せびらかすような動きにくいドレス、これでもかとつけられた装飾品、お喋りが止まらない口、明らかに地位目的の媚び方……
全てが理解できないアレクシスは、そんな女性と結婚しなければいけないのなら一生独身でもいいと本気で思っていた。
「この際、誰でも構いません!
誰か、誰か気になる女性はいらっしゃいませんか!?」
いない。と言ったら適当な女性と婚約させられそうな剣幕に、アレクシスは重く口を開く。
「……香水などつけない、化粧もしない、ドレスも装飾品も派手でない、お喋りがうるさくなく、地位目的でない適齢期の女性なら会ってみてもいい」
「その言葉、忘れないでくださいね?」
誰か、誰か人探しをっ!!と叫びながら部屋を出ていく宰相にアレクシスは肩を竦めた。
今言った条件に全て当てはまる女性などいるはずもない。
アレクシスは暫く静かになると思い、軽くなった気持ちで書類にサインをしていった。
にこにこと大量の写真を持ってきた宰相にアレクシスは眉を潜める。
「断る」
「しかし、こちらの写真は昨日より厳選して数を減らしておりますぞ?」
「時間の無駄だ」
「ですが、そろそろ婚約者を見つけていただかなくては……」
宰相の困りきった声にアレクシスは溜め息をつく。
そろそろアレクシスも適齢期、わが娘を婚約者にと貴族達が目の色を変えて謁見を求めてきているのも事実。
しかし、今まで女性に興味がなかったアレクシスには苦痛で仕方ない。
強い香水の香り、厚く塗った化粧、見せびらかすような動きにくいドレス、これでもかとつけられた装飾品、お喋りが止まらない口、明らかに地位目的の媚び方……
全てが理解できないアレクシスは、そんな女性と結婚しなければいけないのなら一生独身でもいいと本気で思っていた。
「この際、誰でも構いません!
誰か、誰か気になる女性はいらっしゃいませんか!?」
いない。と言ったら適当な女性と婚約させられそうな剣幕に、アレクシスは重く口を開く。
「……香水などつけない、化粧もしない、ドレスも装飾品も派手でない、お喋りがうるさくなく、地位目的でない適齢期の女性なら会ってみてもいい」
「その言葉、忘れないでくださいね?」
誰か、誰か人探しをっ!!と叫びながら部屋を出ていく宰相にアレクシスは肩を竦めた。
今言った条件に全て当てはまる女性などいるはずもない。
アレクシスは暫く静かになると思い、軽くなった気持ちで書類にサインをしていった。
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