無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
「大丈夫ですよ。
アレクシス殿下を選ぶか、ユアン殿下を選ぶか、それとも誰も選ばないのか、最初から選択肢は三つ用意されていました。
さらに婚約者候補から外してほしいと言うティアナ様の願いも両国に聞き届けられております。
誰も選ばなかったところで誰もティアナ様を責める者はおりません」
【でも、私……】
「最後に王子様二人と踊るという思い出を作ると思って、行きますよ、ティアナ様っ!」
と言っても、招待状がまだないのですけれどね。
と困ったように眉を下げるナタリーにティアナは数回瞬きをした。
【まだない?】
「ええ、通常でしたらドレスなどの準備のためにとっくに届いてもおかしくない時期なのですが、何故かアレクシス殿下がティアナ様宛の招待状を皆さんと違う形で送ると言って聞かなかったんです」
それで間に合わなかったら意味がないというのに……。
と片手を頬に当て溜め息をついたナタリーに首を傾げた。
今回の舞踏会はフライハイト国で行われるはずなので、アレクシスから届くはずがなかった。
そんなティアナの考えを見透かしたのかナタリーは小さく微笑み、ティアナ様への招待状は自分が用意したいと、ユアン殿下に我儘を言ったそうですよ?と言った。
アレクシス殿下を選ぶか、ユアン殿下を選ぶか、それとも誰も選ばないのか、最初から選択肢は三つ用意されていました。
さらに婚約者候補から外してほしいと言うティアナ様の願いも両国に聞き届けられております。
誰も選ばなかったところで誰もティアナ様を責める者はおりません」
【でも、私……】
「最後に王子様二人と踊るという思い出を作ると思って、行きますよ、ティアナ様っ!」
と言っても、招待状がまだないのですけれどね。
と困ったように眉を下げるナタリーにティアナは数回瞬きをした。
【まだない?】
「ええ、通常でしたらドレスなどの準備のためにとっくに届いてもおかしくない時期なのですが、何故かアレクシス殿下がティアナ様宛の招待状を皆さんと違う形で送ると言って聞かなかったんです」
それで間に合わなかったら意味がないというのに……。
と片手を頬に当て溜め息をついたナタリーに首を傾げた。
今回の舞踏会はフライハイト国で行われるはずなので、アレクシスから届くはずがなかった。
そんなティアナの考えを見透かしたのかナタリーは小さく微笑み、ティアナ様への招待状は自分が用意したいと、ユアン殿下に我儘を言ったそうですよ?と言った。