無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
「動物達が姿を見せなかった?」
ナタリーから報告を受け思わず眉を潜めた。
今までティアナが中庭にいて動物が一匹もいなかったことなどないのにどういうことかと続きを促すが、ナタリーは首を振った。
「ティアナ様もわかりかねるようです。
ある日突然、呼び掛けても探しても姿を見せなくなったそうです」
「……なにか原因があるのだろうか?」
「こんなことは今までなかったので、皆目検討もつかないと。
それと、気になることを言われてました」
「気になること?」
「……自分はもう王宮を出た方がいいのではないかと」
その言葉に思わず立ち上がりかけるが、ナタリーに冷静になってください。と言われ再び腰を下ろす。
姿を現さない動物達、厩舎でずぶ濡れで倒れていたティアナ、ベッドの上で泣き崩れていたあの姿を思い出すが、何故王宮を出た方がいいのかと考えているのかが全くわからない。
「一度、ティアナと話し合った方が良さそうだ」
「はい、そのように思います」
何せ二つ目の儀式までの日数が残り少ない。
ティアナが迷っている状態で大勢の国民がいるパレードに出せるはずもなく、アレクシスは明日にでもティアナに会えるように仕事を調整していった。
ナタリーから報告を受け思わず眉を潜めた。
今までティアナが中庭にいて動物が一匹もいなかったことなどないのにどういうことかと続きを促すが、ナタリーは首を振った。
「ティアナ様もわかりかねるようです。
ある日突然、呼び掛けても探しても姿を見せなくなったそうです」
「……なにか原因があるのだろうか?」
「こんなことは今までなかったので、皆目検討もつかないと。
それと、気になることを言われてました」
「気になること?」
「……自分はもう王宮を出た方がいいのではないかと」
その言葉に思わず立ち上がりかけるが、ナタリーに冷静になってください。と言われ再び腰を下ろす。
姿を現さない動物達、厩舎でずぶ濡れで倒れていたティアナ、ベッドの上で泣き崩れていたあの姿を思い出すが、何故王宮を出た方がいいのかと考えているのかが全くわからない。
「一度、ティアナと話し合った方が良さそうだ」
「はい、そのように思います」
何せ二つ目の儀式までの日数が残り少ない。
ティアナが迷っている状態で大勢の国民がいるパレードに出せるはずもなく、アレクシスは明日にでもティアナに会えるように仕事を調整していった。