無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
暫くして街へ差し掛かりそうになった時に隣に立っていたアレクシスの視線を感じて見上げると、じっと見つめられていた。
【殿下?】
「アネッサのことだが」
その名前に一瞬体が強張るがアレクシスと隣り合う手を繋がれ、大丈夫だ。と言わんばかりに少し強めに握られた。
ゆっくり瞬きをして頷くと、アレクシスは頷き返し口を開いた。
「先日、誓約の下王宮を出た。
ティアナの秘密を口外することも、俺達の前に現れることも二度とない」
【それは、確かなのですか?】
「無論だ。
破れば厳しい罰が与えられることとなっている」
言われて、心の底から安堵するように笑みが浮かんだ。
血の繋がった妹だからこそ化け物だと蔑まれるのは耐えきれなかったので、会わずにすむのならティアナにとってもその方がよかった。
【ありがとうございます、殿下】
「大したことではない。
そろそろ街に入る、終わるまで長いぞ」
【大丈夫です。
こうやって、力を貰えてますから】
言いながらアレクシスと繋がった手を少しだけ持ち上げると、アレクシスは優しく微笑んだ。
遠くから、殿下!婚約者を奪われなくてよかったですね!やティアナ様!アレクシス殿下を選んで下さってありがとうございます!などと言う声が聞こえてきた。
祝福されたその言葉を受けながらパレードが終わるまでの長い時間、手を振り微笑み続けた。
【殿下?】
「アネッサのことだが」
その名前に一瞬体が強張るがアレクシスと隣り合う手を繋がれ、大丈夫だ。と言わんばかりに少し強めに握られた。
ゆっくり瞬きをして頷くと、アレクシスは頷き返し口を開いた。
「先日、誓約の下王宮を出た。
ティアナの秘密を口外することも、俺達の前に現れることも二度とない」
【それは、確かなのですか?】
「無論だ。
破れば厳しい罰が与えられることとなっている」
言われて、心の底から安堵するように笑みが浮かんだ。
血の繋がった妹だからこそ化け物だと蔑まれるのは耐えきれなかったので、会わずにすむのならティアナにとってもその方がよかった。
【ありがとうございます、殿下】
「大したことではない。
そろそろ街に入る、終わるまで長いぞ」
【大丈夫です。
こうやって、力を貰えてますから】
言いながらアレクシスと繋がった手を少しだけ持ち上げると、アレクシスは優しく微笑んだ。
遠くから、殿下!婚約者を奪われなくてよかったですね!やティアナ様!アレクシス殿下を選んで下さってありがとうございます!などと言う声が聞こえてきた。
祝福されたその言葉を受けながらパレードが終わるまでの長い時間、手を振り微笑み続けた。