無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
ユアンのアプローチ
「婚約しようと思います」
アレクシスから出たその言葉に謁見の間にいる全員が驚き目を見開いた。
両親といえども普段から忙しい国王夫妻、謁見を申し込み叶ったのが数日後だった。
その間にユアンが現れることはなかったが、いつ現れるかと内心焦っていたアレクシスは、御目通りが叶うと謁見の間に入り、挨拶もそこそこに本題を切り出したのだった。
「婚約……アレクシスが?」
「はい」
「まあ……やっとお相手を決めたのね?
相手は誰かしら?」
「フライハイト国クヴェル出身、ティアナでございます」
「ティアナ……どのような娘さんなの?」
日頃から、可愛い娘が欲しかった。と言っていた王妃は期待に目を輝かせている。
国母になれるような娘を、とも思うが、まずなにより自分と気が合う、そして自分好みの娘がいいと、その目は口ほどに物語っていた。
「……笑顔の素晴らしい女性です」
「……それだけじゃ、わからなくてよ?」
アレクシスの返答に明らかにガッカリした様子の王妃は持っていた扇を広げ口許に持っていき何事か思案する。
その王妃の様子を全員が黙って見ていたが、やがて王妃は徐に立ち上がり、会いに行きます。と言い放った。
アレクシスから出たその言葉に謁見の間にいる全員が驚き目を見開いた。
両親といえども普段から忙しい国王夫妻、謁見を申し込み叶ったのが数日後だった。
その間にユアンが現れることはなかったが、いつ現れるかと内心焦っていたアレクシスは、御目通りが叶うと謁見の間に入り、挨拶もそこそこに本題を切り出したのだった。
「婚約……アレクシスが?」
「はい」
「まあ……やっとお相手を決めたのね?
相手は誰かしら?」
「フライハイト国クヴェル出身、ティアナでございます」
「ティアナ……どのような娘さんなの?」
日頃から、可愛い娘が欲しかった。と言っていた王妃は期待に目を輝かせている。
国母になれるような娘を、とも思うが、まずなにより自分と気が合う、そして自分好みの娘がいいと、その目は口ほどに物語っていた。
「……笑顔の素晴らしい女性です」
「……それだけじゃ、わからなくてよ?」
アレクシスの返答に明らかにガッカリした様子の王妃は持っていた扇を広げ口許に持っていき何事か思案する。
その王妃の様子を全員が黙って見ていたが、やがて王妃は徐に立ち上がり、会いに行きます。と言い放った。