無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
「あれ……?」
久しぶりにやってきたユアンは、いつもは中庭にいるティアナの姿がいないので首を傾げていると庭師が通りかかる。
呼び止めてティアナの居場所を聞くと、今の時間はダンスレッスンのはずだと言われた。
「ダンスレッスン?
何故突然そんなことを?」
「なんでも、王妃様のご意向だそうです」
その言葉と庭師の笑顔にピンときた。
なるほど、ティアナを婚約者に……果ては王妃、国母にするために平民だった彼女に基本的な淑女マナーを学ばせ、後に王妃教育をしていこうという算段なのだ。
そして使用人達だけでなく、国王夫妻もそれに乗り気で、ティアナがアレクシスの正式な婚約者となりお披露目されるのも時間の問題だと。
「そう簡単にはいかせないけどね」
ぼそっとユアンが呟くと、ティアナがいると思われる広間に足を運んだ。
広間からはクラシックが流れていて、そっと中を覗いてみるとティアナが足のステップを習っているところだった。
今までダンスとは無縁の世界にいたティアナには簡単なステップすら難しいらしく、何度もつまづいては講師に怒られていた。
久しぶりにやってきたユアンは、いつもは中庭にいるティアナの姿がいないので首を傾げていると庭師が通りかかる。
呼び止めてティアナの居場所を聞くと、今の時間はダンスレッスンのはずだと言われた。
「ダンスレッスン?
何故突然そんなことを?」
「なんでも、王妃様のご意向だそうです」
その言葉と庭師の笑顔にピンときた。
なるほど、ティアナを婚約者に……果ては王妃、国母にするために平民だった彼女に基本的な淑女マナーを学ばせ、後に王妃教育をしていこうという算段なのだ。
そして使用人達だけでなく、国王夫妻もそれに乗り気で、ティアナがアレクシスの正式な婚約者となりお披露目されるのも時間の問題だと。
「そう簡単にはいかせないけどね」
ぼそっとユアンが呟くと、ティアナがいると思われる広間に足を運んだ。
広間からはクラシックが流れていて、そっと中を覗いてみるとティアナが足のステップを習っているところだった。
今までダンスとは無縁の世界にいたティアナには簡単なステップすら難しいらしく、何度もつまづいては講師に怒られていた。