無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
「ケーキ?」
【はい、数えるほどしか食べたことなくて、少し楽しみにしていたので……】
「ケーキか……食べに行くか?」
その言葉にティアナは目を輝かせて元気よく頷いた。
「俺はケーキのことはよくわからないから、ナタリーにでも評判の店を聞いておこう」
【嬉しい!楽しみです】
その邪気のない笑顔にアレクシスは僅かに広角を上げる。
やはり、婚約者にはクリスティーネのような自分こそが上位に立つべき人間だと言わんばかりの傲慢な女性でなく、ティアナのように素直で柔らかい笑顔を絶やさない女性の方がいいと再認識した。
「ティアナ、まだ俺を選ぶ気にはならないか?」
【え?】
「俺はやはりお前を婚約者としたい。
早く俺を選べ」
【えっと、それは……】
真っ直ぐ見つめてくる眼差しからそっと視線をそらす。
やはりユアンの時と違うドキドキにティアナは戸惑わずにはいられなかった。
【恋だわ、恋】
聞こえてきたその声にティアナはドキッと反応し声のした方に振り返ると、そこには茂みからチラチラこちらを伺う動物達の目が向いていた。
【ティアナが恋する瞳してる】
【これはもう、アレクシスで決まったんじゃない?】
ひそひそ話しているつもりだろうけどしっかりティアナには聞こえていて、その会話に真っ赤になるのをアレクシスは不思議そうに見つめていた。
【はい、数えるほどしか食べたことなくて、少し楽しみにしていたので……】
「ケーキか……食べに行くか?」
その言葉にティアナは目を輝かせて元気よく頷いた。
「俺はケーキのことはよくわからないから、ナタリーにでも評判の店を聞いておこう」
【嬉しい!楽しみです】
その邪気のない笑顔にアレクシスは僅かに広角を上げる。
やはり、婚約者にはクリスティーネのような自分こそが上位に立つべき人間だと言わんばかりの傲慢な女性でなく、ティアナのように素直で柔らかい笑顔を絶やさない女性の方がいいと再認識した。
「ティアナ、まだ俺を選ぶ気にはならないか?」
【え?】
「俺はやはりお前を婚約者としたい。
早く俺を選べ」
【えっと、それは……】
真っ直ぐ見つめてくる眼差しからそっと視線をそらす。
やはりユアンの時と違うドキドキにティアナは戸惑わずにはいられなかった。
【恋だわ、恋】
聞こえてきたその声にティアナはドキッと反応し声のした方に振り返ると、そこには茂みからチラチラこちらを伺う動物達の目が向いていた。
【ティアナが恋する瞳してる】
【これはもう、アレクシスで決まったんじゃない?】
ひそひそ話しているつもりだろうけどしっかりティアナには聞こえていて、その会話に真っ赤になるのをアレクシスは不思議そうに見つめていた。