無愛想な王子は理想の花嫁に求婚する
その夜、ティアナは極秘に謁見の間に呼ばれた。
そこにいたのは国王夫妻、アレクシス、ナタリーだった。
国王は徐に一通の手紙を取り出すと、内容を述べた。
「“両国内の重大な秘密をティアナ嬢が握っている。
それを使って脅し、皇太子妃の座を狙っている。
舞踏会でティアナ嬢を取り合う二人の王子というのはティアナ嬢が考えた市民からの関心を得るための茶番だった。”
という噂があるらしいとの通達が先日入った」
国王は厳しい目で見つめてくるが、ティアナは表情を変えず反論もせず、ただじっと国王を見ていた。
「……申し開きはせぬか」
【はい。
私が何もしていないこと、何も知るはずもないことは全て調べておられると思うので】
「確かに、不穏な噂が出た以上調べるわけにはいかぬので調べさせてもらった。
通告してきたフライハイト国、ユアン殿下と協力してな」
「もちろん、舞踏会のことは本当のアクシデントだったのは私達が証言できることです。
そして、重大な秘密をティアナが握れるはずもないのは両国間でも確認済みです」
「よって、我々はティアナ嬢を尋問する気も婚約者候補から外す気もないことを改めて知らせよう」
【ありがとうございます】
国王夫妻に深く頭を下げる。
きちんと調べてくれていたのは動物達から聞いて知っていたので、堂々としていられた。
この国も自国も、優秀な方が統治されていてよかったと、心から思った。
そこにいたのは国王夫妻、アレクシス、ナタリーだった。
国王は徐に一通の手紙を取り出すと、内容を述べた。
「“両国内の重大な秘密をティアナ嬢が握っている。
それを使って脅し、皇太子妃の座を狙っている。
舞踏会でティアナ嬢を取り合う二人の王子というのはティアナ嬢が考えた市民からの関心を得るための茶番だった。”
という噂があるらしいとの通達が先日入った」
国王は厳しい目で見つめてくるが、ティアナは表情を変えず反論もせず、ただじっと国王を見ていた。
「……申し開きはせぬか」
【はい。
私が何もしていないこと、何も知るはずもないことは全て調べておられると思うので】
「確かに、不穏な噂が出た以上調べるわけにはいかぬので調べさせてもらった。
通告してきたフライハイト国、ユアン殿下と協力してな」
「もちろん、舞踏会のことは本当のアクシデントだったのは私達が証言できることです。
そして、重大な秘密をティアナが握れるはずもないのは両国間でも確認済みです」
「よって、我々はティアナ嬢を尋問する気も婚約者候補から外す気もないことを改めて知らせよう」
【ありがとうございます】
国王夫妻に深く頭を下げる。
きちんと調べてくれていたのは動物達から聞いて知っていたので、堂々としていられた。
この国も自国も、優秀な方が統治されていてよかったと、心から思った。