「俺が俺でなくなっても」私は君を…
新学期。
今日は雨だ。
あまり気分が上がらない。
教室へ入る。
私たちの校舎は今年から新しくなったから綺麗だ。
新校舎で新しい出会いがあるのかな。

キーンコーンカーンコーン
「おはよう、今日から1年C組の担任の西崎だ。よろしくな!」
若そうで熱心そうな先生だ。
「これから30分後に入学式だ。それまで教室で待機しててくれ。」
「はーい」
「朱奏ちゃん、おはよう!同じクラスだね!」
後ろから声をかけられた。
「美紀ちゃんおはよ〜!」
美紀ちゃんは、背が高くてスタイルが良くて可愛い。
いつも周りには男の子がよってくる。
後ろで1人男の子が座っている。
多分ほかの学校から来て友達がいないんだろう。
下を向いていて顔が見えない。
「なぁ!お前名前なんていうんだ?!」
そう話しかけたのは私の幼なじみだ。
「俺の名前は加藤 陸だよ。そっちは?」
「俺は叶翔!よろしく!」
思わず彼らの会話を聞き入ってた。
「ねぇ、あと人知り合い?」
やばい。バレた。
「あぁあいつね、俺の幼なじみだよ!朱奏こっちこいよ。」
嬉しいような嬉しくないような…
とりあいず呼ばれたので近くまで行った。
わ…すごい綺麗な顔。
だけど、切れ長の目がなにか寂しそうな感じがした。
「あ、あのっ、み、湊原 朱奏です…っ!」
「なんでお前そんなに緊張してんだよ!笑」
「急に呼ぶから…っ!」
「顔あかいよ、笑」
「うるさい!!!」
「はいはいはい。」
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