｢俺が俺でなくなっても｣私は君を…

｢はい、？｣
若い人が出てきた。
｢…どちら様？｣
｢あ、あの…陸のクラスメイトです…。陸、いますか？｣
｢いないわ…。あの子はいない。｣
出てきた若い人は陸の母親だった。

｢陸は…変わってしまった。
夜中に家へ帰ってくるの。
何をしているかは知らないわ。
だけどきっと道の外れたことはしていないと思うの。
元はすごく優しい子だから。｣

｢陸は…俺が俺でなくなってしまったら…と言ってました。
陸は自分がこうなることを分かっていたんです。
変わってしまう原因は、分かりますか？
私は陸を支えたいです。｣

｢…私陸が大好きだった…なんでこんな子になっちゃったの…｣

｢陸のお母さんは…変わってしまった陸を受け入れないんですか…？