この恋の終わりは
それから彼は
私の作ったチーズケーキを購入して
帰って行った。


「…どうしよう。」


ため息が漏れては空気に溶けてゆく。
休憩中、ボーっと天井を見つめていた。


「美羽ちゃんどうしたの!
さっきからため息ばっか!
もしかして会いに来てた彼が原因?」


するとニヤニヤ顔で近づいてきたあかりさん。
あかりさんも休憩に入ったみたい。


「あかりさん…。」


1人では抱えきれない
初めて感じる胸の内を
あかりさんに話すことにした。


「実は、あのお客さんに
前に携帯番号を渡されていて…。
いつもならそれすらもらわずに
帰っていただくんですけど、
なんでか受け取ってしまって…。
あ、でも連絡はしてないんです。
なんて言えばいいか分からなくて…。」
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