この恋の終わりは
とりあえず
崩れたメイクを直して
髪の毛は三つ編みにしていたから
それを解けばいっか…。


超特急で事を済ませ、
なんとか終わったのは
約束の5分前。


カバンを持って急いで外へ出ると
まだ小川さんの姿は見えなかった。
腕時計で時間を確認すると
19時58分。


周りをきょろきょろ見渡していると
お店の前の駐車スペース止まっていた
黒のミニバンの窓が開いた。


「美羽ちゃんこっち。」


中から手を振っているのは
小川さんで、
これは小川さんの車だったらしい。
徒歩で来ると思っていたから
驚いてしまった。


「あ、こんばんは…。」


ペコッと頭を下げると
クスッと笑われて


「店員とお客じゃないんだから
そんなにかしこまらないでよ。
とりあえず乗って。」
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