この恋の終わりは
その仕草が色っぽくて
ドキッとしてしまったのは秘密。


そんな胸の高鳴りを抑えて
平然を装私からも
自己紹介をした。


「佐々木美羽です。
よろしくお願いします。」


「俺は、こいつの高校からの友達。
池上愁(イケガミ シュウ)です。
よろしくね。」


爽やかな笑みを浮かべた池上さん。
小川さんと違って
真っ黒の髪をオールバックにまとめている
池上さんは誠実そうに見えた。



一通り挨拶を済ませると
「ご注文は?」と聞かれて焦ってしまった。


なにせこんなバーに来たのは
初めてで何が置いてあるかなんてわからない。
それにお酒はあまり得意じゃないから。


「俺はノンアルね。
車で来てるから。任せる。」


そっか。
小川さんは車だから呑めないもんね。

なら…


「私も同じもので…。」
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