この恋の終わりは
「では、メニューがお決まりになりましたら
お呼び下さい。」
ペコッと綺麗に一礼すると
また別のテープルへと急ぐ。
平日だろうが休日だろうが
美羽目当ての客が何人も来て
このカフェはいつでも満席状態。
だから美羽は
休まる暇がなく
迫ってくる男たちの相手に
追われていた。
「ね~、美羽ちゃん
そろそろ連絡先位交換しない?」
「すみません、仕事中ですので…。」
さすがに3年も
言われ続けていると
慣れてくるこの言葉。
美羽は恋愛経験や
その先の行為の経験がないわけではない。
でも、付き合っても長くは続かず、
どうしたもんかと
悩んでいるうちに22歳になってしまったのだ。
そんな事もあり、
関わる男は慎重に選びたいがために
こうやって軽く連絡先を
聞いてくる男は避けていた。
***