この恋の終わりは
「着いた。」


頭の中で色々考えているうちに
どうやら着いたみたいだった。


車を降りて周りを見て驚いた。


「あれ…?」


「びっくりしたでしょ?
俺もこの前驚いた。」


クスッと笑うのも無理はない。


私の住むアパートから
徒歩5分ほどの場所だったのだから。


「まさかこんなに近くに住んでるなんて
思いもしなかったよ。
でもよかった。
これだけ近いなら
いつでも会えるしね。」


またときめくセリフを
サラッと述べながら
私の持っている荷物を
さりげなく持ってくれて
部屋へと案内してくれた。


小川さんの部屋は
1LDKと1人暮らしには
少しだけ広い間取りで、
建物自体は
数年前に建ったばかりで
新しく綺麗だった。


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