この恋の終わりは
「はは、それはちょっと…。」


濁すようにかわす日々に
少し疲れていた。


連絡先を聞いてくる人は
たくさんいるけど
一度断ればほとんどの人が
諦めてくれる。
でも、鈴木さんは違った。


会社のある日はこうして
このカフェに来ては
同じ言葉を繰り返す。


返事に困って
気になっていることを
聞くことにした。


「あの、こちらのお二人は…?」


鈴木さんの向かいに座る
私と歳の近そうな男性2人。


1人はニコニコとしていて
誰にでも好かれそうな
甘いフェイスの持ち主。


もう1人は鋭い目つきで
他人を寄せ付けないような
オーラを放っている。
ちょっと苦手なタイプ…。


でも、顔はどちらも整っている。


鈴木さんもイケメンだし。
類は友を呼ぶってやつかな?


なんて1人想像に浸っていると
鈴木さんが2人を紹介してくれた。
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