この恋の終わりは

池上さんが淹れてくれた
ミルクティーは
普通のよりもミルクが多くて
甘めで、悲しみに包まれた
私の心に深く染み渡った。


「美味しい…。」


自然と口から出た言葉は
池上さんの耳にも届いていたみたいで
やんわりと笑ってくれた。


でも、それきり
何か聞いてくるわけでもなく、
ただグラスを次々に拭いて
綺麗にしていた。


それはきっと私への気遣い。
無理に聞こうとしないで
話したくなったら
話せばいいよと、
実際に言われたわけではないけど
池上さんの瞳は
私にそう語りかけてくれている気がした。




ミルクティーを
カップの半分ほど飲んだ頃、
段々と心が落ち着いてきて
私はゆっくりを口を開いた。
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