この恋の終わりは
早く注文を取って中へ戻ろう。
そう思って再度注文を取ろうと
声を出そうとした時、
小川さんに先を越された。


「ね、美羽ちゃんは
何で鈴木さんと付き合わないの?
もしかして他に好きな人がいるとか?」


「…へ?」


想像もしていなかった質問に
とぼけた返事をしてしまった。


でもすぐに我に返って


「好きな人なんていません。」


素直にそう答えた。


「えー、本当?」


だけど小川さんは
私に疑いの目を向けていて、
納得してもらおうと
正直な気持ちを打ち明けた。


「本当ですよ。
私、好きとかよく分からないんです。」


「そうなの!?」


今度は小川さんではなく
鈴木さんが大きな声をあげて驚いていた。


…そんなに驚くことじゃないと思うけど。
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